基本資料
理事長所信
-
- 一般社団法人旭川青年会議所
2010年度 第60代理事長 - 渡辺 千晃
- 一般社団法人旭川青年会議所
-
-
2010年度スローガン
志(士の心)を抱け!武士道精神で己を高め
限界へチャレンジ
-
2010年度スローガン
節目を迎えて
1950年11月18日、旭川商工会議所1号室において、32名の会員出席のもと、創立総会をもって発足し、旭川青年会議所が華々しくスタートしました。以来、各界より注目される数多くの事業を行ない、それぞれの時代で必要と思われるスローガンを掲げ青年会議所運動を展開してきました。
2000年、『新・旭川JC宣言』が策定され、10年間を本宣言の対象期間とし、LOMにおける2000年代運動指針として位置付けました。2004年には、過去の足跡を今一度検証し、共通のビジョンに基づく視点で事業を計画、実施、検証、継承を行っていくことの必要性を認識し、『新・旭川JC宣言』の具現化に向け、2010年までを具体的・継続的にどのように進んでいくべきかについて『新・旭川JC宣言』<宣言・運動指針>というゴールを目指した、『アクションプラン2010』<行動計画>を策定しました。このアクションプランに基づき、より具体的なビジョンを持って運動をさらに積極的に展開してきました。
2010年の本年、60周年を迎えるとともに、2000年代運動指針である『新・旭川JC宣言』の対象期間が終わり、大きな節目を迎えることになりました。
取り巻く現状
2009年8月30日、第45回衆院選総選挙の結果、民主党が308議席をとり、新政権が誕生することになりました。自民党は1955年の結党以来、初めて衆院の第1党から転落し、歴史的な大敗をしたのです。民主党圧勝の理由の一つは、昨年9月15日にリーマン・ブラザースが倒産し金融恐慌が起きて不況を迎えたことにあります。民主党のマニフェストに多くの人が賛同したのではなく、長引く不況による閉塞感を打破し、厳しい経済状況からの脱却を切望する人たちが多く、たまりにたまった不満を民主党への投票行動に込める人たちが多かったということだと思います。
我々の地域では、昨年7月20日で丸井今井旭川店が撤退し、ますます中心市街地の活気が失われつつあります。企業は長引く不況によってぎりぎりまで追い込まれ、倒産する企業も相次ぎ、疲弊感、閉塞感が漂っています。
創始の精神
旭川JCは、戦後の混乱状態に対して、日本の再建はわれわれ青年の使命であると、その責任を痛感し、若さと活動力に富んだ青年の力を集結しようとした創始の精神に始まりました。国土が焼野原と化し、経済的に壊滅的な打撃を受け、政治体制が根底から覆された戦後の状況で、住む家になく、働く職になく、その日その日の糧に追われる日々を過ごし、生活に余裕のある人などいなかった時代に、私たちの先輩は純粋に「社会のために」を考え、今日の礎を築かれたのです。
武士道精神
創始の精神の中には、武士道精神が根底に感じられます。「武士道」とは、字義的には武士が守るべき道を意味します。中世以後発生した武士階級の間に発達した道徳律すなわち道徳的原理の規範のことといわれています。佐賀藩の武士道教本である「葉隠」には、「武士道とは死ぬことと見つけたり」という有名な一節があります。これは何も死ぬことを勧めているのではなく、武士たるものは公のため天下国家のためには死ぬ覚悟をもって日常事にあたれということです。志という字は「士の心」、つまり武士道精神を意味するもので、同邦万民のために自己を捨てて殉ずる心が本来の「志」なのです。
五常の徳
武士道では、五常の徳のうち、「義」をもっとも重視しています。五常の徳とは、「仁・義・礼・智・信」のことであり、簡潔にいえば、「仁」とは思いやり、「義」とは正義の心、「礼」とは礼儀、礼節、「智」とは英知、工夫、「信」とは信用、信頼のことです。ためしに「義」という言葉を辞書でひくと、「①道理、条理。物事の理にかなったこと。人間の行うべき筋道。(略)②利害をすてて条理にしたがい、人道・公共のためにつくすこと。(略)」(「広辞苑」岩波書店)とあり、簡単にいえば、打算や損得のない人間としての正しい道、「正義」のことです。
なぜ武士道は、多くの徳目のなかで「義」をトップの支柱に置いているのかというと、その理由の第一は、人としての正しい道である「義」が、他の徳目とくらべた場合、もっとも難しく、「治世の術」としていちばん重要だったからです。なぜなら、「義」はサムライのみならず、いかなる人間においても、どのような社会にあっても、人の世の基本となるもので、もしこの「義」(正義)が守られなければ、嘘が飛び交い、不正がはびこり、平穏な秩序ある社会など築けないからです。つまり「正義」こそは、人間が社会的動物として生きるうえでの普遍的な根本原理なのです。
使命を持って
政権交代により政治体制が変わり、深刻な経済不況に見舞われている現在は、ある意味で戦後の混乱状況に似ているとも言えます。そんな時だからこそ、創始の精神に立ち返り、地域の再建、ひいては日本の再建は我々の使命であるとの責任を持ち、「士の心」を持ってチャレンジしなければなりません。
自らの企業の存続が危ぶまれる環境下で、青年会議所運動をしている場合ではないと言う人もいるかもしれません。LOMの例会・事業や委員会活動の出席率の低下はそれを物語っているのでしょう。しかし、我々青年会議所の使命として、「社会のため」に「義」を重んじ、変革の能動者たらんとする気概を持って、現実に立ち向かい、真に胸を熱くし、明るい豊かな社会の実現に向けて率先して行動していかなければならないのです。
限界にチャレンジ
仕事とJC活動を共に力を入れて両立することは確かに困難なことです。しかし、高い「志」を持って積極的にチャレンジすることで初めて自己の限界点も見えてきます。昨今の厳しい経済状況の中をたくましく生き抜いていくためにも、自己の限界に挑戦していく気概を持つことが重要です。それが出来れば、困難に直面した場合でも、余裕を持って対処出来るようになるのです。チャレンジなきところに成果や成長はありません。特に今年度は、LOMの60周年があり、また同じ道北エリアの留萌での地区大会があり、その支援をしなければならないため、例年よりもメンバーに負担がかかります。そんな負担をもろともせず限界にチャレンジしましょう。
たいせつマルシェ
地域特性、地域の資源とも言うべき素晴らしい自然環境がもたらす「食」に対し、地域全体であらためて注目し、地産地消による内需拡大、国内外の消費者に対して外貨獲得へつながるような新たな取組みを推進し地域経済の活性化を図り、「食」という新たな産業の構築を目指すことを目的に、2008年にたいせつマルシェがスタートしました。
昨年のたいせつマルシェでは、農産物の生産者と食品製造業者の繋がりが生まれ、地元産の食材で作られた新たな食品がマルシェで産まれて提供されたり、認知度が上がってリピーターが増えたり、たいせつマルシェ実行委員会では、マルシェの意義を共有した参加者が積極的に議論し、非常によい雰囲気で関わってもらいました。3年目の本年は実行委員会に、より主体的な運営を働きかけることも可能ではないでしょうか。
しかし、今後継続していく上での問題点も抱えているため、その問題解決に取り組み、参加者に過度の負担を強いることなく、気軽に楽しく参加できるようにしなければ長く続かないでしょう。それとともに、経済活性化までのシナリオを明確に描き、今はその中のどの取り組みなのかを実行委員会の全ての参加者で共有し、本年もたいせつマルシェを開催します。更なるたいせつマルシェの発展に向けてチャレンジしましょう。
動物園マイスター
旭川市は2003年4月1日に「市民参加推進条例」を施行し、市民の主体的行動に基づく“まちづくり”を制度として保障しました。それを捉えた中で、我々が掲げている運動指針のひとつである「地域社会を支える住民参画システムの構築」の具現化に向けた様々な“まちづくり”の取り組みを推進してきた旭川JCは、旭山動物園が全国の脚光を浴び、急激な入場者数の増加に伴って発生した、動物園のスタッフ不足や、一過性のブームで終わらないためにリピーターをどう増やすのかなどの新たな問題を解決するものとして、2005年に旭山動物園マイスター制度を提言し、市民による“まちづくり”モデルの構築を目指し、2006年に旭山動物園マイスター制度がスタートしました。
現在では旭山動物園マイスターボランティア実行委員会が組織され、市民主体の活動を展開しています。本年で5年目を迎え、市民に次第に認知され、マイスターボランティアスタッフが向上心や楽しみを感じてやりがいを持ち、来園者に対するガイドやホスピタリティが向上し、全国各地から感謝の御礼状が届くほどになりました。しかしその一方で、組織を維持するための資金調達の仕組み作り、新たなスタッフの拡充、資格認定による社会的評価がまだ高いとは言えないこと(市民にもっと広く認知されること)、旭川JCで担っている事務局機能をどう移管していくのかなどの課題を抱えています。
また、このマイスターボランティアの発展性として、生涯学習社会の構築や青少年育成事業への活用などが提言に挙げられていますが、それらに対する取り組みは十分とは言えません。移管までのビジョンを示しながら、課題の解決策やマイスターボランティアの発展性に関する取り組みを考え、市民が主体となった事務局機能を更に推進させ、マイスターボランティアの活動をサポートしていきます。
アイスビレッジ
冬の旭川の更なる魅力の創造に取り組むために、2008年にアイスアートビレッジ計画を立ち上げ、初年度はその試行元年として直径10メートル級のアイスドームを製作し、大雪像スノーステージ会場と雪あかり会場を結ぶ通路を幻想的イメージに演出しました。
昨年は、アイスアートパークを企画し、直径15メートル級のアイスドームを製作し、それを核にして体験型アトラクションを実施したり、イルミネーションで幻想的な演出をしたりして、来場者の人たちにもっと冬を楽しんでもらいました。2回のアイスドームの製作により、試行段階も終わり、その製作技術をある程度習得することが出来ましたので、3年目となる本年は、市民による新たな“まちづくり”モデルの構築を目指し、実行委員会を立ち上げ、住民参画システムの構築へと一歩進んでいかなければなりません。本事業で何を求めるのか、何のために実施するのか今一度議論を深め、アイスドームをどのように活用すべきかを考えながらアイスアートビレッジ計画を更に発展させ、冬の魅力の創造に向けてチャレンジしましょう。
烈夏七夕まつり
烈夏七夕まつりは本年で第20回の節目を迎えます。「旭川の顔になる新しい夏まつり」を、そしてこのまつりを「百年後に伝えよう」と1991年から踊り・太鼓と共に、大小の行灯を載せた山車の練行を基本とした烈夏七夕まつりが始まり、毎年研鑽を重ね旭川の夏を彩る「まつり」として定着してきました。近年は実行委員会組織が強化され、烈夏七夕まつりの企画自体が実行委員会で行なわれるようになり、市民主体で作り上げるまつりへと変わり、参加者の意識の中にも「旭川の、そして北海道を代表するまつりにしていきたい」という思いが生まれ、より良いまつりを創り上げようという意気が高まっています。
第20回目という節目にあたり、5年後、10年後のまつりをイメージしながら、どういうまつりにしていくのか、烈夏はこういうまつりだという確固たるものを十分に議論し、実行委員会組織が企画だけではなく、準備作業にもより多くの市民が関わり、更なる市民主体のまつりへと一歩進んでいかなければなりません。
そして、これまで参加団体は企業が主体となっていますが、より活気があり、旭川を代表するまつりにするためにも、学生に学校単位やクラス単位などで参加してもらい、若い力を取り入れ、まつりを盛り上げていくことも必要ではないでしょうか。
これまで、住民参画システムの構築を目指す事業のひとつとして烈夏七夕まつりにアプローチしてきましたが、実施組織を市民に完全に移管することはたいへん難しい問題で、なかなか次のステップへ進んでいかないのが現状です。それには何が障害になっているのかを分析し、移管までのシナリオを考え、行動に移すようチャレンジしましょう。
青少年育成
昨年、「自分たちの手で、自分たちの未来を創りたい!」という理念を持つユナイテッドチルドレン(UC)に着目し、UCの設立と活動をサポートすることが、我々の目指す「次代を担う子どもたちの育成」にどう寄与するのかを調査研究し、2009年5月に我々の地域にもUC設立の必要性があることを提唱しました。その後、興味のある中高生を集めてワークショップを行い、旭川UCが設立されました。
旭川UCは何をやるのかを中高生自身が決めて活動していきますが、我々青年会議所はアドバイザーとして、活動を計画するノウハウや様々な規制に対する手続きの方法などを助言し、一歩引いた形でUCの活動をサポートしていかなくてはなりません。これまで、数多くの体験型の青少年育成事業を実施してきましたが、子どもたちにとってはその場限りの体験で終わってしまい、対象となる子どもたちという観点での継続性を持った青少年育成を出来ずにいました。しかし、このUCでは、子どもたちが中学から高校まで在籍して活動するため、継続的な青少年育成事業という位置付けで取り組むことが出来るのです。
今年は、UCが設立されて間もないため、烈夏七夕まつり、たいせつマルシェ、旭山動物園マイスターボランティアなどとコラボレートしたプロジェクトをアドバイスし、ある程度プロジェクトの組み立てに我々が係わって、中高生にノウハウを勉強してもらうことが必要かもしれません。プロジェクトを企画して実施する楽しさや達成感を感じてもらい、より多くの中高生がUCに集ってくるように仕掛け、UCが発展するようにサポートしていきます。
教育問題解消事業として、一昨年、昨年と愛宕小学校の3年生を対象に、総合学習の時間を使って学校・地域が連携した授業プログラムを組み立てて実施し、学校教育・家庭教育・地域教育が連携した環境の整備を目指しました。しかし、その連携は未だ十分とは言えません。本年もこの事業に取り組み、他の地域にも広げていけるような、一つの完成されたモデルを構築するべく活動を展開していきます。
60周年と新・旭川JC宣言の検証
『新・旭川JC宣言』が2000年に策定され、LOMにおける2000年代運動指針として位置付けし活動を展開してきました。昨年でこの宣言の対象期間である10年間が終わったため、この運動指針が10年間でどこまで達成され、何が足りなかったのかを検証しなければなりません。それを踏まえた上で、今後の10年間は何をしていくべきなのかを議論し、継続していくべきところは残し、変えていくべきところは変えて、2010年代の運動指針を策定します。
そして、本年は60周年の節目でもありますので、創立記念式典において、2000年代運動指針である『新・旭川JC宣言』の集大成の場とし、2010年代運動指針を声高らかに発信する場とします。また、60年の伝統を引き継ぎ、誇りを持って地域の発展に取り組み、明るい豊かな社会の実現に向けて邁進していくことを誓う場とし、過去への感謝と未来への責任を再確認する場とします。
さらに、60周年の記念事業を企画し、それを通して地域に旭川青年会議所の存在を強くアピールするとともに、地域に必ず貢献できるような記念事業を実施することにチャレンジしましょう。
広報・渉外
組織のスポークスマンとしてLOMの活動を外部に広く発信するのが広報の役割の一つです。IT化が発達した現代では、インターネットによる検索が広く使われているため、LOMの事業に対して参加の興味を持つ人は、青年会議所のホームページを見て情報を収集することが多いのではないかと思います。委員会から依頼されることを待つことなく、積極的に各委員会の情報を収集し、迅速なホームページの掲載をすることが重要です。また、LOMの活動報告の内容を充実させ、外部の人が見たときに青年会議所の活動に対して興味を引き付けるように工夫することも重要です。それはまた、メンバー同士の情報の共有にもつながり、LOM内部への情報発信にもなります。旭川青年会議所の存在感を高め、新たな会員獲得の一つの戦略として広報活動を展開します。
また、北海道地区協議会や日本青年会議所に出向するメンバーの活動についても内部に発信することが必要です。どんな活動をしているのかは、LOMの中では非常に分かりづらいものがあります。出向者の情報を発信し、LOMメンバーで応援することが出向者の支援になるのです。さらに、日本JCや北海道地区協議会の事業と協働運動を内部に発信し、参加を促し、LOMをまとめていく一端を担うよう渉外活動を展開します。
会員開発
会員拡大を推進していくにあたって、まずは我々の姿勢を今一度省みる必要があります。JC運動を通じて地域から信頼を得られてしかるべきところ、自己の無責任さゆえに、結果としてJCの信用が失われるようでは、会員数を増やすことは出来ません。今、我々にとって必要なことは、自己を律し、高い志と誇りを持って、JC運動に真摯な姿勢で取り組むことです。そして、その実現のカギを握るのはメンバー一人ひとりの決意と行動であり、組織を構成する個々のメンバーが自らの資質の向上を図らなければなりません。これに対するメンバーの意識を高め、個人の資質を向上させるために会員研修に取り組むことが必要です。近年は数多くの新入会員数が続き、会員拡大は成功しているとも言えますが、それは数の上で言えることであって、高い志を持ち、JC運動に積極的に取り組む新会員の数はその一部の少数に限られているのが実情です。数多く入れることも重要ですが、高い志を持って限界にチャレンジ出来る新会員を獲得することに力を入れて、その結果、数が少なくても、その全員が一人として脱落することなく、JCの素晴らしさを知り、高い志を持って積極的にJC運動に取り組むことができるように活動を展開します。
また、会員拡大活動は、本年も全委員会の通年の共通職務とします。近年は全委員会の共通職務としつつも、1年を通した活動をしているとは言えず、募集時期間際になって動くことが実情ではないでしょうか。1年間を通して会員拡大活動を全メンバーで行うために、何らかの工夫と動機付けが必要かと思います。誰かがやってくれるだろうと他人任せにせず、メンバー一人ひとりが常に会員拡大の意識を持ち、1年間を通して会員拡大に取り組みましょう。
総務・財務と会員交流
各委員会が職責としてその機能に集中・特化できるのは総務・財務委員会のおかげです。総務が組織の潤滑油としてサポートに徹してくれるからこそ、安心して職責を全うすることができるのです。また財務も同様で、中途半端な管理体制が蔓延しているようだと、私たちは公益社団法人の移行どころか、法人格自体を剥奪されてしまいます。総務・財務委員会はLOMの縁の下の力持ちであり、LOMの要なのです。効率的・効果的な組織運営を図り、組織全体を見回して、いかに円滑で活性化されたLOMにしていくのかの役割を持つのです。
組織とは人の集まりですので、円滑で活性化された組織にするにはメンバー間の強固な繋がりが必要となります。近年、担当委員会が実施する事業に他の委員会メンバーが駆けつけて支援する人数が多いとは言えず、組織の横のつながりが希薄化されているといわざるを得ない状況です。例会の出席率が低下している問題も、その原因として仕事が忙しくて出席出来ないという理由があると思いますが、例会の出席はメンバーの義務であることを強調しても出席率は上がりません。必要なのは、利害を超えたメンバー間の純粋な友情です。ときに、「義理人情」や「貸し借り」という言葉で表現される、こうした「熱い友情」こそが組織としての青年会議所を支えているのです。
メンバー間の絆を深め、組織の横の繋がりをより強固にし、円滑で活性化された組織にするような会員交流の活動に取り組み、LOMを側面からまとめていくことを進めていきます。
終わりに
JCには武士道精神に通じるものがあります。JCの三信条の一つ「奉仕」は、武士道の私利私欲を捨てて公のために尽くすことに通じ、JCの裏の三信条の「義理」「人情」は、五常の徳のなかの「義」、「仁」に通じ、「やせ我慢」は、「武士は食わねど高楊枝」ともいうように、武士は経済的に貧しくても誇りを重んじ、やせ我慢することに通じます。
自分は、この武士道精神をLOMメンバーに広めていきたいと思っています。思いやりを持ってメンバー間の友情を深め(仁)、利害を捨てて社会のために尽くし(義)、襟を正して地域の大人として子どもたちのお手本となるように行動し(礼)、英知・工夫を持って活動し(智)、地域から信頼される団体になりましょう(信)。