基本資料
理事長所信
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- 一般社団法人旭川青年会議所
2022年度 第72代理事長 - 山田 隼人
- 一般社団法人旭川青年会議所
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私たちがいつも学びを得て、友と一緒に運動し、語るに値する組織である旭川青年会議所は、戦後間もない1950年11月18日に64名の志高き青年たちによって設立されました。そこで私は考えております。設立時の志高き先人たちの考えや想いを。きっと、わがまち旭川における戦後の混乱状態の中、青年としての使命を感じ、利害を超えた純粋な友情で、英知と勇気と情熱をもって運動を行ってきたと想像します。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって社会が大きく変わっていくのを目の当たりにしていない人はいないでしょう。その一方で、ニューノーマルと言われる新しい社会の環境についていけず、ストレスに悩み、不安を抱える人も数多く住み暮らしています。変化し続ける社会に対し、私たちは何を行うべきでしょうか。それは、JCI MISSION(使命)にある通り「青年が積極的な変革を創造し開拓するために、能動的に活動できる機会を提供する」ことであり、私たちが積極的に「昇華」(ステップアップ)をし、「一心」(心ひとつに)になることで、まちづくり運動をさらに進めることができます。社会をより良くするために能動的に活動することは、私たち青年に課せられた使命なのです。
組織基盤
青年会議所の行う運動は、様々な人の理解と協力に支えられ、利害を超えた純粋な友情があって成立します。会員は全ての運動の根源です。当然ながら会員がいなければ組織が持続不可能となります。持続可能な組織づくりのために、会員に様々な機会を提供し、意識を上げ、利害のない友情で仲間を増やしていくことが重要です。組織の永続的な発展には一時的ではなく持続的な会員拡大が必須となります。また、個人に頼る会員拡大から組織力を活かした会員拡大へと、さらに「昇華」しなければなりません。会員拡大はJCの基本運動で強い組織基盤となります。
地域資源
新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、私たちが愛してやまない旭川のまちからも、まつりをはじめとした賑わいが奪い去られました。新型コロナウイルス抗ワクチンの接種に対しての考え方は千差万別ですが、2022年度は、社会や人が動き始める年と考えます。従来の社会の常識と、ニューノーマルな社会の常識とのギャップによって、様々な問題点が出てくるとも考えております。その中でも、時代が変わって革新的な技術が進展しても、人と人がリアルにつながり、心を通わせ創出される賑わいは、一番人間の五感を震わせ感動を巻き起こします。従来の社会の常識と、ニューノーマルな社会の常識を調査や研究を重ね、人々の感動や心豊かに幸せが感じられる機会を私たちが創出する必要があります。「昇華」した新しい賑わいの創出を行っていかなければなりません。
また、全ての運動に関しても、昨今のSociety5.0と呼ばれる社会に対応した、デジタル革新を用いた広報渉外活動も必要と考えております。青年会議所の運動の発信や会員に対しての情報の伝達、市民や地域そして会員の巻き込みを、組織の中核として積極的に取り入れ、「昇華」した広報運動を行っていかなければなりません。
まちづくり
私たちのまちにおける青少年育成に関しても、新型コロナウイルス感染症によって行動を鈍くさせられているのも現状であります。私の青少年期には、手で触れ、耳で聴き、目で見て、鼻で匂いを嗅ぎ、口で味を感じることによって、知らぬ間に様々な情報や学びを得ていました。昨今はその機会も著しく減ってしまい、成長の早い青少年たちの様々な機会が奪われています。未来のリーダーを担う青少年の育成がなされなければ、持続可能な明るい豊かな社会も実現できないでしょう。そこでコロナ3年目となる本年は、利害のない仲間と喧々諤々と議論をし、コロナ元年、2年目のような自粛ありきでは無い、「昇華」をした青少年事業を行っていくことが大切です。
また、地域社会においては、人口減少や超高齢化社会等、様々な課題が存在します。その中でも経済的発展による利益の追求は必要です。私たちは青年経済人としてその責務を負っております。しかしながら、経済的発展のみを追い求めれば良いというわけではありません。それを追い求めることによって、人を思いやる心がなくなっていくのだとすれば、経済的発展が、社会的発展に悪影響を与えているということになってしまいます。私たちは、経済をリードしながら、多様性も受入れ、互いを思いやることができる、社会的発展も踏まえた「昇華」したまちづくりを行い、1mmでもまちを動かし、明るい豊かな社会に近づけて行くことが重要です。
組織運営
旭川青年会議所のメンバーが、まちに対して役に立つことを役に立てる心で運動を行っていくためには、円滑な運営とコンプライアンスの遵守とガバナンスのさらなる強化が必要と考えております。過去には10年ひと昔と言われていましたが現在は目まぐるしく社会情勢や形態が変わっております。そのために、円滑かつスピード感をもった行動や運動にも支障をきたしてきているのも現状です。旭川青年会議所の運動を円滑に実施するための「上下」ない議論の場を、スピード感をもって行えるよう「昇華」した運営を行っていかなければなりません。
また、第69回北海道地区大会旭川大会を2020年度に経験し、メンバーも「昇華」スキルアップしました。本年も北海道地区協議会で行われる事業や委員会活動に携わり、使い倒すことで一番身近な広域連携を行える場として有効に活用しながら、旭川青年会議所メンバーの高いスキルをもって積極的にコミットして行くことが重要です。
結びに
本年は、英知と勇気と情熱と愛溢れる友情をもった全メンバーで「上下」無く喧々諤々と議論を交わし、多くの良い知恵を生み、「昇華」ギアを1段上げ、「一心」心ひとつに利害無き友情をもって、我々が住み暮らし、愛してやまないあさひかわの持続可能な発展に寄与し、1mmでもまちが動いたと実感ができる運動を創造していきます。
「1人の100歩より100人の1歩」